category: 詩人
DATE : 2009/04/18 (Sat)
DATE : 2009/04/18 (Sat)
山之口獏には、思わずニヤリとしてしまう詩がたくさんある。
「頭を抱える宇宙人」もその一つだし、この「税金のうた」もまた、
ユーモアに溢れている。
詩の内容は、どうにも貧乏な生活の一場面であるのだが、
なんとも、ほのぼのとした雰囲気が漂う。
税金の歌
地球のうえを
ぼくは夢中で飛び廻った
税金ならばかかって来ないほど
ぼくみたいなものにはありがたいみたいで
かかって来てもなるべく
税金というのはかるいほど
誰もの理想に叶っているのではなかろうかと
ぼくはそのようにおもいながらも
免税を願っているのでもなければ
差し押さえなんぞくらいたいほどの
物のある身でもないのだ
ぼくは自分の家庭に
納めなくてはならない筈の生活費でさえも
現在まさに滞りがちなところ
税金だけは借りてもなんとか納めたいものと
地球のうえを
金策に飛び廻った
ところが至るところに
ぼくは前借のある身なのであったのだ
いま地球の一角に
空しく翼をやすめ
どんな風にして税金を納めるかについてぼくは考えているところなのだ
文化国家よ
耳をちょいと貸してもらいたい
ぼくみたいな詩人が詩でめしの食えるような文化人になるまでの間を
国家でもって税金の立替えのできるくらいの文化的方法はないものだろうか
脱税で摘発されているような方たちには、理解できない詩かもしれませんが。
「頭を抱える宇宙人」もその一つだし、この「税金のうた」もまた、
ユーモアに溢れている。
詩の内容は、どうにも貧乏な生活の一場面であるのだが、
なんとも、ほのぼのとした雰囲気が漂う。
税金の歌
地球のうえを
ぼくは夢中で飛び廻った
税金ならばかかって来ないほど
ぼくみたいなものにはありがたいみたいで
かかって来てもなるべく
税金というのはかるいほど
誰もの理想に叶っているのではなかろうかと
ぼくはそのようにおもいながらも
免税を願っているのでもなければ
差し押さえなんぞくらいたいほどの
物のある身でもないのだ
ぼくは自分の家庭に
納めなくてはならない筈の生活費でさえも
現在まさに滞りがちなところ
税金だけは借りてもなんとか納めたいものと
地球のうえを
金策に飛び廻った
ところが至るところに
ぼくは前借のある身なのであったのだ
いま地球の一角に
空しく翼をやすめ
どんな風にして税金を納めるかについてぼくは考えているところなのだ
文化国家よ
耳をちょいと貸してもらいたい
ぼくみたいな詩人が詩でめしの食えるような文化人になるまでの間を
国家でもって税金の立替えのできるくらいの文化的方法はないものだろうか
脱税で摘発されているような方たちには、理解できない詩かもしれませんが。
PR
●この記事にコメントする
忍者ブログ [PR]